1.メンズエステ利用の4段階
メンズエステ(通称メンエス)は、「癒し」と「欲望」が絶妙に交差する場所です。リラクゼーションを装いながら、実態はエロティックな接客が大きな魅力となっているため、一度その魅力に触れると抜け出すのが難しくなる。そんなメンズエステ利用には、明確な「段階」が存在します。私はそのすべてを体験しました。そして、その経験をもとに、今回は「浪費」という観点で解説していきます。
①興味関心期
最初の入口は「ちょっとした好奇心」です。
SNSやまとめサイトで見かけたセラピストの写真や、体験談に惹かれて「どんな場所なんだろう?」と検索する。それが始まりです。この段階では、まだ実際に利用していない場合が多く、「気になるけど怪しそう」「自分には関係ない世界だ」と一線を引いている人も多い。
しかし、この段階で“性的な期待”と“合法なリラクゼーション”という矛盾する情報に翻弄され、「一度だけなら…」と初回利用に至るのは時間の問題です。
②初心者期
初めての来店は、想像以上に緊張します。
受付でのやり取り、指定されたルームまでの足取り、シャワーを浴びて紙パンツに着替える恥ずかしさ、セラピストとのぎこちない会話。しかし、マッサージの終盤で仄かに匂わせられる“サービス”にドキドキし、最終的には興奮と満足に包まれて帰路に着く――。
この「恥ずかしさと快感」が混じった初体験が、脳に強烈な記憶として残ります。すると、週末になるたびに「また行きたい」という欲望が湧いてくる。ここから“初心者期”が始まります。
口コミやレビューを読み漁り、「次はもっと可愛い子を…」「サービスの良さそうな子を…」とセラピスト探しに没頭するようになります。
③ヘビーユーザー期
やがて「メンエスが生活の一部」になります。
この段階になると、もはや娯楽というより“習慣”です。週に何度も予約を入れ、特定のセラピストに通い詰め、月に何万円、何十万円と使っていることも珍しくありません。
仕事で嫌なことがあれば“癒し”を求めてメンエスへ。休みの日に予定がなければ“暇つぶし”としてメンエスへ。生活の中に「メンエスありき」の日常が組み込まれていきます。
財布の紐は緩み、予約枠を取ることが目的化し、「空き枠を見つけたら行かなきゃ損」と思い込むようになる。気づけば月の支出は数十万円に膨れ上がり、依存状態に陥っていきます。
④倦怠期
ある日、ふと気づきます。
「同じことの繰り返しだな…」
「もうドキドキしないな…」
「またセラピストに、同じ会話をしているな…」
エスカレートした快感は、やがて“麻痺”へと変わります。新鮮さを求めて新規開拓しても、初回の緊張感や刺激は薄れ、金額だけが積み上がっていく。
ここに至ると、メンエスは「癒し」どころか「空虚感」を運ぶ場所になります。にもかかわらず、SNSや口コミサイト、体験談を読み漁り、訪問を止められない――なぜなら依存しているからです。
2.気づいたら莫大な浪費につながるメンズエステの危険性
メンズエステの最も危険な点は、「金額の重みを感じにくい」という点にあります。普通ならためらう1万円、2万円の出費も、慣れれば「安い」とさえ思うようになる。特に以下のようなサインが現れている人は、すでに“浪費予備軍”かもしれません。
①注意サイン:お金があると予約を入れてしまう
「今月は副収入が入ったから…」
「今週は飲み会が無かったから…」
そんな理由で、気づいたら1回2万円近い施術を“ご褒美”として入れてしまっている人は要注意です。
本来、自由に使えるお金とは、「今本当に使うべきこと」に使うべきです。しかしメンエスにハマっていると、「行きたいから使う」「手元にお金があるから行く」になりがち。そしてこの支出は“未来の自分”を確実に蝕んでいきます。
②注意サイン:他のストレス発散法が無い
気分が沈んだ日、職場で嫌なことがあった日、寂しさに襲われた夜――あなたは何をしていますか?
運動する、誰かと話す、趣味に没頭する。そういった健全な発散方法がないまま、「メンエスしかない」と思ってしまうと、浪費は加速します。
ストレスが金で処理されるようになると、自尊心はますます下がり、自己嫌悪と浪費のループが始まります。
③注意サイン:暇があると口コミを検索したりセラピストのXを眺める
何気ない時間、スマホを開いていると、ついメンズエステのまとめサイトやセラピストのSNSを見てしまう。
これはすでに「脳が依存している」証拠です。
見たところで何が変わるわけでもないのに、そこに刺激を求めてしまう。これは“ギャンブル中毒者がパチンコ動画を見ている”のと同じ構造です。
3.メンズエステ浪費の防止策
それでは、どうすればこの無限ループから抜け出せるのか? 私が自らの経験と失敗を元にたどり着いた「防止策」をお伝えします。
①「あるから使う」→「残高から逆算する」思考へ
浪費家の共通点は、「財布にお金があると使ってしまう」ことです。
メンエスにハマる人は、手元の現金や口座残高に応じて「今日ならいける」と判断しがち。しかしその思考では、いくらあっても足りません。
予算ありきの使い方に切り替えるべきです。
「今月の自由支出は3万円まで。メンエスに使っていいのは1万円まで」と先に上限を決めておく。それを超えそうになったら、自動的に「今月は行かない」と判断する。感情ではなく、数字でブレーキをかけることが大切です。
②お金を使った後の“虚無”を先に想像する
予約ボタンを押す前に、こう問いかけてください。
「この2時間が終わった後、どんな気分になっているだろう?」
満足よりも、罪悪感や空虚感が残ると分かっているなら、それは“今行くべきではない”というサインです。
快感の瞬間だけを切り取るのではなく、施術が終わった後の「支出した金額」「時間の喪失」「自己嫌悪」の3点セットをイメージしてみましょう。
自分に正直になれたとき、意外と冷静に「やめておこう」と判断できるものです。
③通うセラピストを固定化する(新規開拓をやめる)
一番お金がかかるのは、実は「新規開拓」です。
初回指名料、延長料金、交通費…。さらに、期待外れで終わった時の“後悔”と“もう一回別の子で挽回しよう”というリベンジ浪費。このサイクルが最も危険です。
そこで提案したいのが、「セラピストの固定化」。
すでに信頼関係ができていて、癒される存在がいるなら、新規開拓を断ち切って、その人との時間に限定する。これにより、「検索→比較→予約→後悔」のプロセスから解放されます。
もちろん、相手が辞めた時には再考が必要ですが、「特定の人だけに通う」と決めることで出費は確実に減ります。
おわりに──快楽の先にあるもの
メンズエステという世界は、決して“悪”ではありません。
私自身、心が救われた瞬間や、会話に癒された経験もたくさんあります。しかしそれはあくまで「一時的な快楽」であり、「根本の寂しさ」や「自尊心の低下」を解決してくれるものではありませんでした。
浪費した金額は、私の場合3,000万円を超えました。
そのお金があれば、旅行、車、家、教育etc.――人生どれだけの選択肢が広がっていたでしょうか。何より、それだけの金額を“自分の未来”のために使えなかったことへの後悔が、今でも胸に残っています。
もし、この記事を読んでいるあなたが、「最近メンエスに行きすぎているかも」と思っているなら、まだ間に合います。今日この瞬間から、“自分を取り戻す選択”をしてみませんか?
癒しは、サービスとして買うものではなく、「誰かとの関係性」や「自分との対話」から生まれるものなのですから。

